クラシックギター 夜間の消音対策(その2)

前回に続き、夜間の消音対策(その2)を書きます。実質これが最初の解決策として私が採用したものです。まだまだ夜間練習用としては不十分に感じていたが、しばらくは以下の方法で消音してギターの練習をやっていた。

効果の感じる消音器が見つかる

ギターのサドルに重りをつけるものを見つけた。原理的に重いものは振動しにくい。これは弦の振動を止めるのではなく、弦の振動が伝わるサドルの振動を抑えるものだ。

弦の振動を直接止めないので、弦が振動している間は音が鳴る。これまでの消音器は弦の振動を直接止めるものだったので、音の伸び(サスティーン)が得られない。

でもこの方式はではある程度サスティーンは稼げる。大きな振動を小さな振動に変換するようなものだ。

e-guitar classic

この消音器は、BEST BRASS の「e-guitar」という製品である。付属品の付き具合で値段が変わる。e-guitar Jr.」というサブセット(付属品が少ない)商品があるが買うならこちらがオススメ。

私はフルセットのe-guitarを買ってしまったが、実際に使用するのはサドルにつける重りだけだ。フルセットは余計な付属品がついていて正直無駄である。

サドルに取り付ける重りが静音の 大きな 役目を果たし、その他の付属品はオマケのようなものだからだ。サブセットがおすすめといったのはこれが理由だ

ギターの表板に貼り付けるゴム製?のもの。これは表面板の振動を抑えるものではあるが使いたくない。(サブセットにも付いてくるけど)

ゴム製?のものは塗装を痛めそうだし、実際に使ってみて制振の効果はいまいちだったからだ。(製品の説明書にも塗装のことが書いてある)

そこで私はe-guitarの重り部分と、別途購入したヤマハのサウンドホールカバーの組み合わせで使うことにした。

感覚的には サイレントギターに近い感じの消音効果があった。しかし本物のサイレントギターには及ばない。あれは共鳴部分がないからね。

e-guitarの取り付けについて

ギターのサドルを重りで挟みつけて固定するというものだ。弦高調整などでサドルを削り過ぎていると、挟む部分が少なく取り付けができないことがあるので注意が必要だ

私は弦高調整を考えるときe-guitarの取り付けを意識してサドルの余りを確認して下げ幅を考えることが多い。

e-guitarを裏側から見た状態

e-guitarを裏側から撮影

下側にネジがあって上下に締め付ける構造。写真のピンク色部分は自分でギタークロスを切って貼った部分。ブリッジに傷つかないように配慮した。(元々のこの部分には白いシールのようなものが貼ってある)

e-guitarでサドルを挟んでみた状態

e-guitarでサドルを挟んだ状態(裏側)

予備のサドルをe-guitar挟んでみた。実際にはギターのサドルに直接挟む。

実際にギターのサドルに挟んだ完成図

実際の取り付け後はこうなります。ネジはしっかり締めて安定させます。

他に試したこと

防音・消音に関して、自分が思いつく限りいろいろ考えて試した。素人的な考え方でいろいろ試したが、ことごとく失敗に終わった。他の人が同じ失敗をしないようにここに書いておこうと思う。

防音カーテン の設置

防音カーテンを買ってみた。目的はギターの消音ではなく、隣近所に音が漏れにくいようにすることが重要だと考えたからだ。しかし結果的にこれは失敗だっだ。

カーテンで防音といってもどうしても隙間から音が漏れる。完全に密閉でもしない限り防音の効果は少ないと思う。メーカーの誇大な宣伝に騙されてはいけない

防音カーテンにまつわる失敗

効果があると言われている防音カーテンは、防音カーテンそのものにかなりの重量がある。防音性能が高いを謳っているものほど重い。

高価だったが「少しでも」という想いで買って取り付けてみたが、カーテンレールが曲がってしまうんじゃないかと思うくらいの重量。

カーテンレールを下から支える突っ張り棒も買ってみた(メーカーアドバイスで)。かなりの無茶振りって感じだが、始めてしまったからにはやるしかない・・。

しかし、頑張ったところで防音自体に不満があった。簡単に言うと外の音が思いっきり聞こえる。ということは近所にこちらの音も聞こえているということだ。はっきり言ってダメだとわかった。

他の防音素材も検討してみた・・・が

素人判断でやってもまた後悔しそうなのでやめました。室内の壁とかに防音材、吸音材を置くやつね。結構金額するし相当な知識ないとダメそうだった。

当面e-guitarとサウンドホールカバーで

この組み合わせで、優しく(軽めに)弾けばなんとかなるのではないかと思った。ギターの練習時間はこれで多少増えた。

いつか思いっきりギター練習したい(教室以外でね)という思いはなくならないが、これで一旦の決着を見た感じだ。

しかし、このあと更になる防音対策に突入することになるのであった・・・。

続きは次回の投稿で。

e-guitar classicについて

唯一まともな消音対策として私が採用した消音器について、最後におさらいをしておきたい。興味ある方はどうぞ。

BEST BRASS e-Guitar Jr. クラシック用 EGJ-CL

フルセットの BEST BRASS e-Guitarから電子モジュール部とプレート2枚を除いた「サウンドホールカバー」と「サドルクリップ」の2点セットです。

正直フルセットはいらない。まず高すぎる(3万円以上する)。買った私はアホだったが、そのときe-guitar Jr.があるのを知らなかったのだ(泣)
(というか、私が買った頃はe-guitar Jr.がなかったのかもしれない)

e-Guitar Jr.なら7000円強だ。これでも高いが背に腹はかえられない方はどうぞご検討ください。

e-Guitar classic Jr. の2点セット

e-Guitar Jr.のサウンドホールカバー(右の焦げ茶色のシート)は表板にべったり貼り付くので個人的に使いたくない。替わりに私はヤマハのサウンドホールカーバ(別売)を使用している。

使えるのは 「サドルクリップ」と呼ばれる金属製の重りの方。そこそこ重量がある。誤って手を滑らせて表板に落とさないようにしたい。

興味のある方はリンクから説明を見てみてください。下記、クラシックギター用のリンクを貼っておきます。※アコギ用もあるので注意です。