クラシックギター 夜間の消音対策(その4・防音室選び)

前回の続き、防音室選びで考慮した点を書いていきたい。購入する防音室製品のDr等級は悩んだ末、最終的にDr35のものにした。やはり価格差が大きい。Dr40とのコスパを考えるとDr35の方が良いと判断した。浮いた分の差額分は別のところに使う方針とした。

防音室のサイズ(広さと高さ)

防音性能はDr35のものと決まったが、次は防音室のサイズを決める必要がある。サイズによって当然価格も違うが、使用する楽器にあった防音室のサイズを考慮しないといけない。

たとえばピアノの場合は、最低2.0畳は必要だろう。電子ピアノの小さい物なら1.5畳タイプでも入ることは入るが防音室内がかなり狭く窮屈になる。

私の場合はギターなので最低1.2畳は欲しい。ギターは横に構える楽器なので多少横幅が必要である。フルートも横に構えるのでギターと同じ1.2畳位は必要と思う。

製品は0.8畳からあるが、これはトランペット、クラリネット、サックスなど、立って縦持ちで演奏する楽器向きの大きさだ。横幅はあまり必要ないからだ。

防音室の大きさは幅の広さのほか、高さという選択肢もある。同じ0.8畳、1.2畳でも高さが違うと値段が違う。当然高さがある方が値段が張る。

特に立って演奏する楽器の場合、防音室内の天井までの高さがないと窮屈に感じることがある。特に背の高い人いとってはポイントとなる点だ。

この天井が高いタイプ(HIGHタイプ)は、設置したい部屋の状況により設置可能かどうか判断する必要がある。

私の場合、座って演奏するクラシックギターなのでノーマルタイプの1.2畳でも問題はなかった。また身長も164cmほどなので、防音室内に入っても窮屈間は感じない。

店頭で何度も展示防音室内に入って確認した。もちろん実際のギターの演奏も試した。欲を言えば1.5畳タイプの方が余裕があってよいが、これも値段との戦いだ。1.2畳のタイプと比べると30万近く高い。

結局、自分の部屋のレイアウトと価格の見合いで 1.2畳のタイプ にすることにした。 あとはどのメーカーにするかが問題だ。

防音室のサイズと特徴について

防音室の購入を考えている方がいるかもしれないので、ここで情報をまとめておきます。

0.8畳タイプ

  • 手に持って縦に構えて演奏するような楽器向き(トランペット、クラリネット、サックスなど)。※横幅を必要としない楽器が向く。
  • 室内の広さの雰囲気としては、トイレの一室をイメージすると良い。長方形で横幅はみじかいが奥に少しスペースがある感じのもの。
  • このタイプの注意点は、室内にエアコンが設置できない仕様がほどんど。防音室へのエアコン設置は設置する環境によりいろいろ課題があるので一概に良いとはいえないが考慮に値する。

1.2畳タイプ

  • 手に持って(または抱えて)演奏する小型の楽器向き。横幅が内寸1.3m程度とれるので、 ギター や フルート などの横持ちの楽器にも使える。
  • 室内は正方形である場合がほどんど。楽器を構えるとき対角線を使えば横幅を稼ぐ頃ができる。
  • このタイプ以上から室内にエアコンが設置できるようになる。ちなみにこの記事の写真は1.2畳タイプである。写真の右上に見えているのは通気孔は換気扇であってエアコンではない。(私はエアコンを取り付けていない)

1.5畳タイプ

  • 手に持って(または抱えて)演奏する小型の楽器向き。小型のキーボード(電子ピアノやシンセサイザーなど)もなんとか入れられるサイズ(窮屈になるが)
  • 上記1.2畳タイプを長方形にして長辺を少し長くした感じの室内。ギターの場合はこの位広さがあるといろいろ物も置けて便利。

2.0畳~2.5畳

  • ピアノ(アップライトタイプ)など床へ楽器を置いて演奏するタイプの楽器は、最低でもこのサイズは必要と思う。グランドピアノなどはもっと大きな室内が必要となるので、販売店に相談が必要。
  • 床設置の楽器は床下対策が重要になるので、床下防音のオプション選びとかが重要となりそう。その分、値段は高く付く。

3.0畳~4.3畳以上

  • ここからグランドピアノも対象になってくる。C3クラスのグランドピアノが入る。3.5畳以上あればC7クラスにも対応可能らしい。
  • 広さがあるので、複数人でのアンサンブル(合奏)にも使える。

その他特殊なもの

2重構造で遮音性能を更に高めたものもある。扉も2段階となっていたりする。防音性能は凄いが、お値段も凄い!

細かい仕様はメーカーに確認

上記いずれも室内設置型の防音室なので、そもそも設置する一室の広さが必要。どの部屋にどのように設置するかは自分にあったものを検討しよう(予算の兼ね合いも含めて)

更なる詳細については、防音室販売会社のWEBページを確認してほしい。私が購入を検討したのはヤマハとカワイです。実際に購入したのはヤマハ防音室です。

YAMAHA 防音室・調音パネル
https://jp.yamaha.com/products/soundproofing/ready-made_rooms/index.html

カワイ防音ルーム ナサール
https://www.kawai-os.co.jp/